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昨年、知人のAさんからこんな相談を受けました。
「証券会社の人から、“Fオープン”っていう投資信託をすすめられているのだけどホントにいいのかしら?」
なんでもその人は新規上場株のブックビルディングで
利益が出た売却代金に投資信託をすすめられていたということです。
金額もハンパな額ではなく、おそらく4〜5百万円くらい。課長まで家に来たそうです。
「今そのお金全部で買う必要はなと思いますよ。何回かに分けて買ってみたら?」
電話だったのでとりあえずそう言っておきました。
しかし、しばらくして彼女は証券会社の「ダマされたつもりで買ってください」
という「押し」に負けて全額投入したということを聞きました。
気になるのはその後“Fオープン”が値下がりして、
Aさんの資産に3〜4割の評価損が出てしまったことではありません。
証券会社が「ダマされたつもりで」というセールストークを使ったことです。
「ダマされたつもりで」というのは
せいぜい普通では考えられない取り合わせの料理を試してみるときに
「一口」食べてみて「オイシイか」「やっぱりまずいか」判断するときの言葉です。
例えば「お刺身にマヨネーズをかけるとオイシイよ。ダマされたつもりでやってごらん」と言うような場合です。
そんな時、高価なフナ盛りにマヨネーズをぜーんぶかける人がいたらオバカさんでしょ。
「ダマされたつもりで“何百万円分”買ってください。」
そもそもその時点で大きな間違いが起こっているのです。
Aさんがビルゲイツ並みの億万長者なら話は別ですがそういうわけではありません。
地道にやっている個人事業主です。
そしてもう一点問題なのは、「ダマされたつもりで買ってください」
この言葉に、売る立場の方の「私はこの商品の性格を説明するのがめんどくさい。」
という気持ちが表れているということです。
本当にいい商品だったら「ダマされたつもりで」と言う言葉で勧誘しなくても
その商品性や実績などを挙げれば理解して消費者に理解していただけるはずです。
それを理解しようとしない消費者には、「売ってはいけない」と言うことではないでしょうか。
“F”は私自身、個人的には悪い商品ではないと思います。
しかし先日お会いしたときAさんは言っていました。
「ダマされた!もう投資信託は絶対買わない」。
自己責任の時代に「ダマす・ダマされる」という言葉はそぐいません。
こういった投資家と証券会社間の「すれ違い」のはなしを聞くたびに心が痛む思いです。
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