万一の時の支出を見ただけでは不安になる一方ですよね!

しかし、サラリーマンの皆さんは毎月給与天引きで、しっかりと社会保険料を納めていますよね
(社会保険料をいくら納めているかは給与明細を御覧下さい)


その保険料は何のために支払っているのか?

厚生年金と普段は何気なく使っている用語で将来のための年金としては広く理解されていますが、
正式名称は「厚生年金保険」そうです!この制度は保険なのです。

実際にAさんの遺族は、
給与天引きによる強制保険でどれくらいの収入(保障)が得られるのかを詳しく見ていきましょう!

前回挙げた3つの収入は

1. 遺族年金
2. 会社からの死亡退職金
3. 住宅ローン完済(団体信用生命保険で補填)

今回は「1.遺族年金」について解説したいと思います。

実際、サラリーマンの夫に先立たれた場合、
残された奥さんや子供は生活に困ります。こうした人たちを救うためにあるのが遺族年金です。
夫の死亡時から64歳までは、
原則として厚生年金から夫の生前の収入を反映した「遺族厚生年金」が支給され、
18歳未満の子供がいる時には国民年金から「遺族基礎年金」が支給されます。
この2つを合計した額が遺族の収入となります。

65歳以降は国民年金から妻自身の「老齢基礎年金」が支給され、
さらに厚生年金から「遺族厚生年金」が引き続き支給されます。

妻自身がフルタイムで働き続けたような人ならば、
65歳以降は自分の老齢基礎年金に自分の老齢厚生年金を加えたり、
自分の老齢厚生年金の半分と遺族厚生年金の3分の2を足した額を上乗せすることもできます。

しかし、今のところこうした選択ができる人は多くありません。
そこで65歳以降は、国民年金から妻自身の老齢基礎年金が支給され、
さらに厚生年金から遺族厚生年金も支給され続けるパターンに統一しました。

今回は、専業主婦の夫が死んだ場合の遺族年金の計算の仕方を中心に説明しています。

さて、その主婦の遺族年金ですが、多少やっかいな点があります。

それは、サラリーマンである夫が

@ 厚生年金の受給資格を満たさないうちに比較的若年で死亡した場合
A 年金の受給資格を満たした後に死亡した場合

――のいずれに当たるかで、年金の計算法が違うことです。
@の「資格を満たさないうちに死亡」というケースは、例えば30歳代のサラリーマンが死亡するというケースです。
Aさんはここに当てはまります。
Aの「夫がサラリーマンで、厚生年金の受給資格期間を満たした上で死亡」というケースは、
たとえば50代サラリーマンや年金受給者の死亡ということになります。

まず@の、比較的若いときに死亡した場合の、家族が受け取る遺族年金の計算法はこうなります。

厚生年金のほうから支給される遺族厚生年金は、
夫の死亡時までの夫の標準報酬月額に加入年数を掛けて求めるのが基本です。
ここでの加入期間は一律25年が「最低保障」されていることに注目しましょう。

つまり、10年しか加入していない人が死亡した場合でも加入期間は25年とみなされるのです。
これは遺族の年金額を少しでも増やそうという配慮に基づくものです。
乗率は生年月日に関係なく0.0075です。
遺族基礎年金は、夫の死亡時に18歳未満の子供がいないともらえませんが、
仮にいなくても「中高齢寡婦加算」という加算額が40〜65歳未満の間もらえる仕組みになっています。

Aの高齢死亡の場合。
厚生年金のほうから支給される遺族厚生年金は
、夫の死亡時までの夫の平均標準報酬月額に加入年数を掛けて求めます。

この基本は@の場合と同じです。
違うのは、加入年数に夫が実際に加入していた期間を書き込むことと、乗率が生年月日によって異なることです。

もっとも、遺族年金の支給水準は低いものです。
従って、必要月収との差額は夫の死亡保険金の取り崩しなどで賄わざるを得ません。
もちろんそれだけでは不十分です。


《 用語の説明 》


■遺族基礎年金

一家の大黒柱である夫が死亡した時に国民年金から妻に対して支払われる遺族年金です。
ただし、18歳未満の子供がいないともらえません。

■遺族厚生年金

一家の大黒柱が死亡した時に残された配偶者に対して厚生年金保険から支払われる遺族年金のことです。

■18歳未満の子供

老齢厚生年金(退職共済年金)の「加給年金額」
および障害基礎年金と遺族基礎年金の「子の加算」の対象になる子供です。
次のいずれにも該当していることが要件になります。

・18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあること。
ただし障害等級1級または2級の障害の状態にあるときは20歳未満であること
・婚姻していないこと
・年金を受ける人(遺族基礎年金のときは死亡した人)によって扶養されていたこと

■中高齢寡婦加算

遺族厚生年金を受給する妻が、次のいずれかに該当するとき、

40歳以上60歳未満であって18歳未満の子がいない場合に限って、
遺族厚生年金に加算されるものを中高齢寡婦加算といいます。

・夫の死亡当時35歳以上65歳未満であった。
・夫の死亡当時35歳未満であり、18歳未満の子がいた。
ただし、老齢厚生年金を受けている夫が死亡した時などには、
夫の厚生年金加入期間が20年以上(特例では18年以上)あることが必要です。


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